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2月初旬、インフルエンザが到来し、猛威を振るっています。
娘の小学校でも学級閉鎖になるクラスが増えています。
当医院でもキャンセルが相継ぎ、突然静かな診療室となりました。
空いた時間を有効に使おうと、スタッフが自ら細い所の掃除を行ってくれています。感謝。
その時スタッフが私に
「先生、私、昨年までこの時期になるとのどが乾燥し、痛みや何かが絡むよう
ないがらっぽい感じがあったので、水を飲んだり咳払いをしたりしていたん
です」。
「それにインフルエンザや風邪で休むことも多かったんですよ。
でも矯正を初めて一年になる最近、噛み合わせが変わったのを感じるん
です」。
「装置は夜寝ている時だけしか、つけていませんが、いつの間にか口を閉じ、
鼻で呼吸できるようになりました。これが風邪をひかなくなった理由の一つ
ですかね」
と話しかけてきました。私は
「そうだよ。そのことに気がつくなんてすごいね」
と答え、共に口腔機能の改善を喜び合いました。
日本免疫治療研究会の西原克成会長によれば現在日本人の半数以上が、
小学生以下に至っては8割以上が口呼吸なんだそうです。
通常空気は鼻前庭から鼻腔間で加温、加湿されて肺胞へ導かれますが、口呼吸の場合、
口から咽頭へ直接冷たい、乾いた空気を吸い込むため、ウイルスが肺に侵入しインフルエンザ
や風邪に感染しやすくなります。猛威をふるうのも納得です。
口呼吸では鼻呼吸ほど横隔膜は振動せず、歯を噛みしめられません。
昔から、口を開けっぱなしにしていると
「バカに見えるから、口は閉じておきなさい」
と言われたものです。実際には見た目の問題だけにとどまらず、口呼吸だと脳の酸素濃度が
低く、機能が低下することが分かっています。
インフルエンザの予防に「手洗い」「うがい」「マスク」はもちろんですが、何よりも
鼻呼吸がウイルス排除を行う天然のマスクの役割を果たします。
近い将来、日本人の多くが口呼吸とならないよう私は口腔発育に力を注いでいきたいです。
執筆は今回で終わりです。