パンダの食事
主食は竹や笹の葉、タケノコ。ほかに昆虫やネズミなども1%ほどだが捕食。
飼育下ではリンゴやニンジン、サトウキビ、牛乳、パンダ団子(トウモロコシ粉や豆粕の粉、栄養剤を混ぜて蒸したもの)など。
お口の特徴から「ご先祖様は肉食獣」が定説
犬歯でかたい竹をバリバリ噛み割り、小型の門歯で葉をまとめて噛みちぎり、大きくて平たい臼歯で竹の皮を剥いだり葉をすり潰す。
そんなパンダの歯は草食獣と大きく異なり、かといって肉食獣のような鋭い犬歯もナシ。
実は、クマのように肉も食べる雑食性の動物と酷似しているため、
現在、パンダは「クマの仲間で祖先は肉食獣」というのが定説です。
さらに最近の研究では、クマでは退化した前臼歯が発達し、
あごの関節が横方向に動く構造になるなど、主食の竹や笹を食べるのに適した進化を遂げてきたことが明らかになっています。
数週間に1回はお腹を壊す、ちょっと切ない悩み!
パンダは、1日の大半をかけて12~16kgもの竹や笹を食べます。
でも、そのうち消化できる量はわずか17%にすぎないのだとか。消化管が典型的な“肉食獣タイプ”だからです。
肉食獣は、草食獣と比べ腸の長さが短く、繊維質の植物の消化に適さない体をしています。だからとてもたくさんの笹を食べるんですね。
ただそんなパンダを悩ますのが、数週間に1回の腹痛。傷ついた腸粘膜を修復するために、
粘膜の塊を排出するのですが、これがかなりの痛みを伴うため元気を失いがち。ちょっと気の毒…。
【引用元】制作:日本歯科医師会協力 協力:ライオン
日本人も同様に、胃腸が長いので、
お肉だけではなく、野菜や穀物も食べて、身体に合った食生活を心掛けていきましょう。
医療法人社団育友会 下高井戸パール歯科クリニック・世田谷
院長 大原庸子