奥歯がむし歯になりやすいわけは?
実はその「かたち」にありました。
お子さまの奥歯の噛み合わせ面は、大人と同じように
でこぼこしていることをご存知でしょうか?
さらに、その溝は狭くて深いのです。
ということは、歯ブラシが届きにくい・・・。
奥歯がむし歯になりやすいのはこのためなのです。
そんな溝の深い奥歯に対し、「シーラント」という、
溝をあらかじめふさいで、むし歯予防を行う処置があります。
この絵本ではシーラントがどのように施されるかをご理解いただけるよう、
お子さまと一緒にお読みいただけるようなストーリーをお届けしています。
①どの歯がでこぼこしている?
でこぼこくんは、どの歯かわかりますか?
そう、絵本でも一番奥にあることがわかりますね。
お子さまの奥歯は他の歯よりも噛み合わせの面の形状が複雑。
とてもでこぼこしているのです。
②お子さまの奥歯の溝はとても複雑?
お子さまの奥歯の溝は、
深い上に狭く、歯ブラシの毛先が届きません。
単に溝が深いだけでなく、溝そのものの形もむし歯になりやすい要因のひとつなのです。
③ちゃんとはみがきしていても、むし歯になってしまうのはなぜでしょうか?
ここで、でこぼこくんが、
乳歯の奥歯のさらに奥に生える、第一大臼歯(6歳臼歯)だと
すると、次のようなことが考えられます。
・乳歯の奥に少しずつ生えてくるため、生えてきたことに気づかず、歯みがきがおろそかになってしまうことがある。
・生えたばかりの6歳臼歯は、エナメル質がやわらかい。
・噛み合わせの溝が深く、複雑。
④シーラントの前に
シーラントを歯とくっつきやすくするため、しっかり洗うという
ステップがあります。
絵本の歯医者さんがじっくりと歯を見てチェックしているのはこのためです。
⑤シーラントの工程について
ここはシーラントの処置の流れを簡単に示した内容になります。
①左は、歯を事前にしっかり洗うステップ
②中央は、シーラント材を流し込んでいるステップ
③右は、専用の光を当てて、固めているステップになります
⑥シーラント後の過ごし方
こうしてシーラントをしてもらったかずくん。
これまで、朝も寝る前もちゃんと歯みがきしていましたが、シーラントをしてもらっても油断はできません。
なぜならシーラントはあくまでもむし歯になりにくくする方法です。
これで安心しないで、これからも毎日の歯みがきの習慣を大切にしましょう。
【引用元】制作:株式会社 松風
医療法人社団育友会 下高井戸パール歯科クリニック・世田谷
院長 大原庸子