入れ歯の金具が目立つ悩みは解決できる!目立たない入れ歯の種類と対策を解説

入れ歯 金具

入れ歯の金具(クラスプ)が口を開けたときに見えてしまい、気になっている方も多いのではないでしょうか。

人前で話したり笑ったりする際に、口元を手で隠してしまうこともあるかもしれません。しかし、目立たない入れ歯にはさまざまな種類があり、ご自身の状況に合ったものを選ぶことが可能です。

この記事では、入れ歯の金具が目立つというお悩みを抱える方に向けて、その解決策を詳しく解説します。

部分入れ歯の金具の基本と種類

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部分入れ歯の固定に使用される金具について、正しい知識を持つことで適切な治療選択ができるようになります。

ここでは、部分入れ歯の金具の仕組みや種類、歯への影響について詳しく見ていきましょう。

部分入れ歯の金具の仕組みと特徴

部分入れ歯は、失った歯の代替として人工歯、歯茎の上に置かれる義歯床、他の歯に固定するための金具で構成されています。

金具は残存歯に引っかけることで、入れ歯全体を口の中で安定させる役割を担っています。

保険適用の部分入れ歯では、人工歯と義歯床は医療用プラスチック(レジン)で作られており、軽量であることが特徴です。

しかし、金具は金属製のため、口を開けた際に目立ちやすいという課題があります。

金具の種類と性能

一般的に使用される金具には、コバルトクロム合金やチタンなどがあります。

コバルトクロム合金は、金属床義歯で歴史のある素材で、頑丈で薄く作ることができ、熱を伝えやすいという特性があります。

チタンは生体親和性が高く、金属アレルギーが起こりにくい特徴があります。

ただし、コバルトクロム合金と比較すると、やや高価になる傾向があります。

歯や歯茎への負担

部分入れ歯は金具を他の歯に引っかけて固定するため、支えとなる歯に継続的な負担がかかります。

この負担により、支えとなる歯が揺さぶられ、長期的には歯の健康状態に影響を与える可能性があります。

特に噛む力が強い方や、金具の調整が不適切な場合、支えとなる歯への負担が増大し、歯の寿命を縮める要因となることも考えられます。

部分入れ歯の金具が気になる理由

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部分入れ歯は、残っている歯に金属のバネをかけて固定するものが一般的です。

このバネが、会話や食事の際に目立ってしまうのではないかと心配される方は少なくありません。

ここでは、入れ歯の金具が気になる具体的な理由について紹介します。

口元の見た目が気になる

保険適用の部分入れ歯では、金具を他の歯に引っかけて固定する仕組みです。

この金具は口を開けた際に銀色に光って見えるため、入れ歯を使用していることが他人から分かりやすくなってしまいます。

特に前歯付近に金具がある場合、笑顔や会話の際に目立ちやすく、自然な表情を作ることが困難になる場合があります。

このような見た目の問題により、人前での食事や会話に消極的になってしまう方も珍しくありません。

金具による違和感や痛みを感じる

金具は、装着時に口の中で異物感を生じさせることがあります。

特に、金具が舌や頬の内側に当たることで、違和感や不快感を覚える方もいます。

また、金具が歯や歯茎に適切にフィットしていない場合、食事中や会話中に痛みを感じることもあります。

金属アレルギーの不安がある

保険適用の部分入れ歯では、金属が使われています。

しかし、これらにアレルギー反応を起こす方もいるため、注意が必要です。

お口の中の粘膜はデリケートなため、金属アレルギーの心配がある方にとっては、金具の使用が不安材料となるでしょう。

部分入れ歯の金具を目立ちにくくするための対策

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部分入れ歯の金具が目立つ場合でも、いくつかの対策方法があります。

完全に金具をなくすことは困難でも、目立ちにくくする工夫は可能です。

ここでは、金具を目立たなくする具体的な方法について紹介します。

取り付け位置や形状で目立ちにくくする

金具の取り付け位置を工夫することで、見た目の印象を改善できる場合があります。

例えば、前歯に近い部分ではなく、奥歯側に金具を配置することで、日常的な会話や笑顔の際に金具が見えにくくなります。

また、金具の形状を調整することで、より自然な見た目に近づけることも可能です。

歯科医師と相談しながら、個々の口腔内の状況に応じて、目立ちにくい位置や形状を検討することが大切です。

白い素材の金具を選ぶ

従来の金具の代わりに、白い素材を使用した金具を選択する方法もあります。

歯の色に近い白い素材を使用することで、金属特有の光沢や色合いを抑え、より自然な見た目を実現できます。

ただし、白い素材の金具は金属製と比較して強度が劣る場合があるため、使用する部位や噛み合わせの状況によっては適用が困難な場合もあります。

金具を使わない方法の選択肢

金具による見た目の問題を根本的に解決するには、金具を使用しない入れ歯を選択することが効果的です。

近年では、審美性と快適性を追求したさまざまな種類の入れ歯があります。

これらは自費診療となるため、保険適用の入れ歯と比較して費用は高くなりますが、見た目の改善や装着感の向上が期待できます。

個々の症状や希望に応じて、適切な治療法を選択することが重要です。

目立たない入れ歯の種類

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ノンクラスプデンチャー以外にも、審美性や機能性に優れたさまざまな入れ歯が存在します。

それぞれに異なる特徴があり、患者さんのお口の状態やご希望に応じて、より良い選択肢を検討することが可能です。

ここでは、代表的な目立たない入れ歯の種類とその特徴について紹介します。

マグネット義歯

マグネット義歯は、磁石の力を利用して固定する見た目が自然で安定性の高い入れ歯です。

残っている歯の根やインプラントにキーパーと呼ばれる磁性金属を装着し、入れ歯本体の磁石と引き合わせることで固定します。

金属のバネを使用しないため、口元がすっきりとし、入れ歯であることが分かりにくいのが特徴です。

着脱も簡単で、カチッという音で装着を確認できるため、力の弱い方でも扱いやすいでしょう。

また、強い力がかかった際には磁石が外れることで、土台の歯を守る働きも期待できます。

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーは、金属製のクラスプ(バネ)を使用しない入れ歯の一種です。

歯茎に近い色の樹脂で歯に固定するため、審美性に優れ、口元で目立ちにくいという利点があります。

素材が持つ弾力性により、快適な装着感を得やすいのも特徴です。

詳しい特徴やメリットについては、以下で具体的に解説します。

金具なしの入れ歯『ノンクラスプデンチャー』とは

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金具による見た目の悩みを解消する代表的な方法のひとつが、ノンクラスプデンチャーです。

金具の代わりに歯茎に近い色の特殊な樹脂を使って入れ歯を固定するもので、自然な見た目が特徴です。

ここではノンクラスプデンチャーの特徴とメリットについて紹介します。

ノンクラスプデンチャーの構造と素材

ノンクラスプデンチャーは、固定装置と床の部分が一体化した、弾力性のある樹脂で作られています。

このしなやかな素材が歯茎を包み込むようにフィットし、入れ歯を安定させます。

金属を一切使用しないため、お口の中での異物感が少なく、快適な装着感が得られるのが特徴です。

目立たない理由と審美性の高さ

ノンクラスプデンチャーが目立たない理由は、歯茎の色にそっくりなピンク色の樹脂を使用している点です。

金具がないため、口を開けても入れ歯と歯茎の境目が分かりにくく、他人に気づかれる心配がほとんどありません。

自然な口元に近づくことで、見た目を気にせず会話や食事をしやすくなります。

金属アレルギー・残存歯への優しさ

金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも心配なく使用できます。

また、入れ歯全体で力を分散させる構造のため、部分入れ歯のように特定の歯に負担が集中するのを避けられます。

残っている大切な歯を守ることにもつながる、歯に優しい入れ歯と言えるでしょう。

まとめ

入れ歯の金具が目立つ悩みは、ピンク色の樹脂を用いたノンクラスプデンチャーなど、見た目に配慮した入れ歯の選択肢が増えたことで軽減できるようになっています。

従来の金属バネが目立つタイプに比べ、自然な口元を演出できる点や、患者さんのご要望に合わせて修理しやすい素材や耐久性のあるメーカーを選べる点も特徴です。

下高井戸パール歯科クリニック・世田谷ではノンクラスプデンチャーにシリコンを貼り付けて痛みを軽減したり、金属で補強して噛みやすさや安定感を高めたりするなど、患者さんのご希望やお悩みに寄り添ったご提案を行っています。

自由診療のため費用面のご心配もあるかと思いますが、医療費控除を活用することで経済的な負担を軽減することも可能です。

入れ歯の見た目や装着感でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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