
歯並びを整えたいけれど、矯正装置の見た目が気になって一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
インビザラインのように透明なマウスピースを使う矯正方法が増えていますが「本当に目立たないの?」「周りの人に気づかれない?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
実際に装着するとどんな見た目になるのか、矯正によって顔の印象はどう変わるのか、気になるポイントを詳しく解説していきます。
マウスピース矯正の見た目は目立つ?

マウスピース矯正は、従来の金属ワイヤーを使った矯正と比べて、目立ちにくい治療法です。
透明で薄いプラスチック製のマウスピースを装着するため、日常生活で周囲の人に気づかれにくいのが魅力になります。
実際に装着してみると、至近距離で見ない限り、矯正していることがわからないほど自然な見た目になります。
会話をしているときや笑顔を見せるときでも、相手に違和感を与えることなく、普段通りのコミュニケーションが取れるでしょう。
マウスピース矯正が目立ちにくい4つの理由

マウスピース矯正が目立ちにくい理由は次のとおりです。
透明な素材なので見た目が自然
マウスピースは医療用の特殊な透明プラスチックで作られています。
また、光を反射しにくい素材を使用しているため、装着していても歯本来の色が透けて見え、口元が不自然に見えにくいです。
従来の金属矯正では、どうしても金属特有の輝きが目立ってしまいましたが、マウスピース矯正ならほとんど見た目を気にせずに治療を進められるでしょう。
0.5mmの薄さでぴったりフィットする設計
マウスピースの厚さは一般的に0.5mm程度と薄く作られています。
薄いおかげで口元が膨らんで見えにくく、一人ひとりの歯型に合わせて精密に製作されるオーダーメイドのため、歯にぴったりとフィットすることも特徴です。
金属不使用のシンプルなデザイン
マウスピース矯正では金属を一切使用しません。
従来のワイヤー矯正のように金属ブラケットやワイヤーを使用しないため、口を開けたときに金属が光ることもありません。
食べ物が引っかかりにくく、清掃も簡単です。
定期交換で清潔な状態を保ちやすい
マウスピースは1〜2週間ごとに新しいものに交換していきます。
長期間同じ装置を使い続けることがないため、変色や汚れがたまるのを防ぎ、常に透明感のある状態を維持できます。
細菌が繁殖する前に交換できるため、清潔かつ快適さを保ちながら治療を進められるでしょう。
マウスピース矯正の見た目で期待できる3つの変化

マウスピース矯正をすると、歯並びが整う他にも、次のような変化が期待できます。
口が自然に閉じるようになる
出っ歯などの歯並びの問題で口が閉じにくかった方は、マウスピース矯正により歯が正しい位置に移動することで、唇が自然に閉じられるようになります。
口呼吸から鼻呼吸への改善も期待でき、健康面でも大きなメリットがあります。
また、歯が前に突き出していると口元に力みが生じてしまいますが、矯正で歯の位置が改善されれば、リラックスした自然な表情を作りやすくなるでしょう。
エラが目立たなくなる
矯正によってフェイスラインが整い、見た目がスッキリするケースもあります。
噛み合わせが乱れると、歯ぎしりや食いしばりの原因にもなり、咬筋(エラの筋肉)に負担がかかります。
すると咬筋が過度に発達する場合がありますが、正しい噛み合わせになることで徐々に筋肉が自然な大きさに戻っていきます。
ただし、骨格的な要因によるエラ張りの場合は、変化が限定的になることもあります。
横顔のバランス(Eライン)が整う
Eラインとは、鼻の先端とあごの先端を結んだ直線のことです。
横顔を見たときに、唇がこのラインよりも内側にあると、バランスの良い横顔とされています。
マウスピース矯正により前歯の位置が改善されると、口元の突出感が解消され、横顔の印象が変わる可能性があります。
マウスピース矯正で目立つ箇所の対策法

マウスピース矯正は目立ちにくい治療法ですが、アタッチメントや顎間ゴムを使用したり、抜歯を行ったりした場合、目立つ場合があります。
ここでは、その際の対策法をご紹介します。
アタッチメント周りの着色への対策
アタッチメントとは、歯の表面に付ける小さな突起のことです。
マウスピースがしっかりと歯を動かすための補助的な役割をもちます。
歯の色に近い素材で作られていますが、コーヒーやカレー、赤ワインなどの色素の強い飲食物により着色することがあります。
着色を防ぐために、以下の対策を実践しましょう。
- 色の濃い飲食物を摂取した後は、早めに歯磨きをする
- マウスピース装着中は水以外の飲み物は避ける
- 定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
アタッチメントの凹凸を目立たなくする工夫
アタッチメントの数や大きさはケースによって異なりますが、前歯に多く設置される場合は凹凸が目立ちやすくなります。
目立ちにくくする工夫として、以下の方法があります。
- できる範囲で奥歯寄りにアタッチメントを設置してもらう
- アタッチメントの形状や大きさを調整してもらう
- どうしても気になる場合は、アタッチメントなしの矯正を相談する
ただし、アタッチメントは歯を効率的に動かすための役割を果たしているため、見た目と治療効果のバランスを考えながら歯科医師と相談することが大切です。
顎間ゴム使用時の見た目対策
顎間ゴムは上下の歯を引っ張り合わせるために使用します。
しかし、口を開けると見えてしまうため、気になってしまう方もいるでしょう。
見た目対策として、以下の方法があります。
- 透明または肌色に近いゴムを選ぶ
- 重要なイベントや写真撮影のときだけは外す
- 夜間のみの装着でもよいか歯科医師に相談する
ただし、顎間ゴムの装着時間が短くなると治療効果に影響するため、歯科医師の指示に従いながら調整することが大切です。
抜歯後の隙間を目立たせない方法
マウスピース矯正で抜歯した場合、歯の隙間が埋まるまでの期間は見た目が気になることがあります。
隙間を目立たなくする方法としては、以下の方法があります。
- マウスピースに仮歯を取り付ける
- プラスチック製の仮歯を装着する
- 隙間が目立つ期間は口を大きく開けすぎないよう意識する
半年から1年程度で隙間は徐々に閉じていきますが、治療中の見た目を気にする方は、歯科医師に相談して対策することをおすすめします。
マウスピース矯正を目立たなくする日常ケアのコツ

ここまで、マウスピース矯正で目立ちやすいケースとその対策について見てきました。
しかし、目立ちにくさを保つためには、毎日のケアも大切です。
お手入れを続けることで、マウスピースの透明感を維持し、清潔で目立たない状態をキープできます。
では日常的に実践できるケアのコツをご紹介します。
マウスピースを正しいやり方で洗浄する
マウスピースの透明感を保つためには、毎日の洗浄が欠かせません。
正しい洗浄方法は以下のとおりです。
- 朝と夜の2回、流水で優しくブラシ洗いをする
- 週に2~3回程度は専用の洗浄剤を使用する
- 熱いお湯は変形の原因になるため、必ずぬるま湯か水を使用する
- 歯ブラシは柔らかめのものを使い、傷をつけないよう注意する
適切なケアを続けることで、マウスピースの透明度を長く保つことができます。
着色しやすい飲食物を避ける
マウスピース装着中の飲食には注意が必要です。
着色を防ぐための注意点は以下のとおりです。
- マウスピース装着中は水以外の飲み物を避ける
- コーヒー、紅茶、赤ワインなどの色の濃い飲み物は特に注意する
- 食事の際は必ずマウスピースを外す
- 間食や外食の際も忘れずに外す習慣をつける
飲食のルールを守ることで、マウスピースの透明度を維持し、目立ちにくい状態を保てます。
マウスピースをしっかりフィットさせる
マウスピースは1日20〜22時間以上の装着が推奨されています。
しっかりフィットさせるためのポイントは以下のとおりです。
- 指示された装着時間を必ず守る
- 外した際は専用のケースに保管し、変形を防ぐ
- 装着前に歯磨きをして、清潔な状態で装着する
- 定期的に歯科医院でフィッティングをチェックしてもらう
装着時間を守り、適切に管理することで、計画通りに歯が動き、マウスピースと歯の適合性も良好に保てます。
マウスピース矯正後の目立たないリテーナーはある?

リテーナーとは、矯正治療が終わった後に歯が元の位置に戻ってしまうのを防ぐための装置です。
整えた歯並びを維持するために、1〜3年程度装着する必要があります。
ここでは、目立ちにくいタイプと目立つタイプのリテーナーについてご紹介します。
目立ちにくいタイプ:マウスピース型・ワイヤー固定型
マウスピース型のリテーナーは、矯正用マウスピースとほぼ同じ見た目で、透明で目立ちません。
日中の装着でも周囲に気づかれることはほとんどないでしょう。
ワイヤー固定型は歯の裏側に細いワイヤーを接着するタイプで、表からは見えにくいです。
取り外しができないため管理が楽で、後戻りを防げるメリットもあります。
どちらも審美性に優れており、矯正後も安心して使用できます。
目立つタイプ:ベッグ・ホーレー型リテーナー
ベッグ型やホーレー型のリテーナーは、歯の表側を通るワイヤーが付いているため、装着時はやや目立ちます。
ただし、夜間のみの装着で済む場合が多く、日中の見た目への影響を抑えられます。
歯科医師と相談しながら、ライフスタイルに合ったリテーナーを選ぶことが大切です。
マウスピース矯正の見た目におけるメリット・デメリット

ここでは、マウスピース矯正の見た目におけるメリットとデメリットをご紹介します。
見た目のメリット:必要に応じて取り外しができる
マウスピース矯正の大きなメリットは、必要に応じて取り外せることです。
取り外し可能なメリットは以下のとおりです。
- 大切なイベントや写真撮影の際は一時的に外せる
- 食事のときは外して、好きなものを食べられる
- 歯磨きをいつも通り行え、口内の健康を保ちやすい
- 定期的な交換で清潔な状態を維持できる
清潔感を保ちながら、日常生活に支障をきたすことなく治療を進められるため、多くの方に選ばれています。
見た目のデメリット:ケアを怠ると着色が目立つ場合がある
デメリットとしては、ケアを怠ると着色や汚れが目立つようになることです。
ケアを怠った場合に生じる問題は以下のとおりです。
- 洗浄を怠ると黄ばみや臭いの原因になる
- 装着時間が不足すると治療効果が低下する
- 紛失や破損のリスクがある
- 飲食のルールを守らないと着色しやすい
継続的なケアを心がければ、デメリットを抑えることができます。
マウスピース矯正の見た目に関するよくある質問

マウスピース矯正の見た目に関するよくある質問をまとめました。
Q1. マウスピース矯正中に食事や歯磨きで気をつけることはありますか?
食事の際は必ずマウスピースを外してください。装着したまま食べると、破損や着色の原因になります。
また、食べカスが挟まって虫歯のリスクも高まります。
歯磨きはいつも通りできますが、マウスピースを再装着する前には歯を磨き、口の中を清潔にしましょう。
外出先では、少なくともうがいをしてから装着することをおすすめします。
Q2. アタッチメントは目立ちますか?
アタッチメントは歯の色に近い素材で作られているため、比較的目立ちにくいです。
1メートル以上離れていれば、ほとんど気づかれることはないでしょう。
ただし、前歯に多く設置される場合や、光の当たり方によっては気づかれる場合があります。
アタッチメントの見た目が気になる場合は、歯科医師に相談し、可能な範囲で目立ちにくい位置への設置を検討してもらいましょう。
まとめ
マウスピース矯正は、透明で薄い医療用プラスチック製のマウスピースを使用するため、従来の金属ワイヤー矯正と比べて目立ちにくい治療法です。
0.5mm程度の薄さで歯にぴったりフィットし、金属を使用しないシンプルなデザインで、日常生活でも周囲に気づかれにくいのが特徴です。
矯正によって口が自然に閉じるようになったり、噛み合わせの改善でエラが目立たなくなったり、横顔のバランスが整うなどの見た目の変化も期待できます。
アタッチメントや顎間ゴム、抜歯後の隙間など一部目立つケースもありますが、適切な対策やケアで目立ちにくくすることが可能です。
下高井戸パール歯科クリニック・世田谷では、透明で目立たないマウスピース矯正として、アソアライナーやインビザラインなど複数の選択肢を提供しています。
女性ドクターも在籍し、個室のカウンセリングルームでプライバシーに配慮した相談も可能です。
見た目を気にせず歯並びを整えたい方は、ぜひご相談ください。