
マウスピース矯正を始めてから、「急に滑舌が悪くなった」「発音しにくい言葉がある」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
マウスピース装着直後は、サ行やタ行が言いにくくなったり、話しづらさを意識してしまう方が多いです。
しかし、一般的には1~2週間ほどで慣れ始め、多くの方が数週間~1か月程度で日常会話の違和感が気にならなくなるといわれています。
この記事では、マウスピース矯正の滑舌の悪さに慣れるまでの期間、滑舌が悪くなる原因と対処法、改善しないときに考えられることを詳しく紹介します。
マウスピース矯正の滑舌に慣れるまでの期間

マウスピース矯正中の滑舌に慣れるまでの期間は、治療への不安を左右する大きなポイントです。ここでは、違和感が軽減するまでの期間について詳しく解説します。
多くの人は1~2週間で違和感が軽減
マウスピース矯正による滑舌は、多くの人が1~2週間で違和感が軽減します。
2週間ほど経つと日常会話なら問題なく話せる人が増え、数週間~1か月程度で、矯正前と近い感覚で話せるケースが多いです。
マウスピース矯正開始直後の違和感が強い時期は、まず1~2週間様子を見るという前提で考えておくと、過度な不安を抱えずにすみます。
新しいマウスピースに交換した後は悪くなりやすい
新しいマウスピースに替えるタイミングで、滑舌の悪さが再発することが多いです。
マウスピース矯正では、あらかじめ用意された複数枚のマウスピースを、1〜2週間ごとに順番に交換しながら歯を少しずつ動かしていきます。
新しいマウスピースは前に比べて形状が変わっているため、舌が当たる位置や動く軌道が変化し、また滑舌が悪くなったと感じやすくなります。
ただし、最初に慣れている人ほど新しいマウスピースにも短期間で順応しやすく、1~2日ほどで違和感が落ち着くケースが多いです。
仕事の都合などで滑舌の悪さを抑えたい場合は、直前の交換は避けるか、数日前に交換しておくといったスケジュール調整が必要になります。
装着時間を守る人ほど早く慣れやすい
マウスピース矯正では、装着時間を守る人ほど早く滑舌に慣れることができます。
一般的に1日20〜22時間程度の装着が推奨されていますが、この時間を守る人は口の中が常にマウスピースが入っている状態になり、その分、舌や唇の動きが早く安定しやすいです。
滑舌の悪さを少しでも早く落ち着かせたい場合は、マウスピースが入った状態を日常の標準にしていくことが、結果的に慣れる近道になります。
マウスピース矯正で滑舌が悪くなる原因5選

マウスピース矯正中に滑舌が悪くなるのは、口の中の環境が大きく変わることが主な原因です。ここでは、代表的な原因について詳しく解説します。
舌や唇の動きが制限される
マウスピース矯正では、舌や唇の動きが制限されることで滑舌が悪化しやすいです。
マウスピースは歯全体を覆うように装着するため、その厚みの分だけ口腔内のスペースが狭くなり、物理的に舌が動ける範囲も自然と小さくなります。
特にサ行・タ行・ラ行などは、舌先を歯ぐき付近に素早く当てて発音するため、舌の位置がわずかにズレるだけでも舌足らずに聞こえやすいです。
また、唇の内側にも装置の境目が触れやすくなるため、口を大きく開けにくくなり、それが滑舌の悪化につながるケースも少なくありません。
発声時の空気の通り道が変化する
マウスピースを装着すると口腔内の形が変わり、発声時の空気の通り道が微妙に変化することで滑舌が悪くなることがあります。
特定の音で息が抜けやすくなったり、逆にこもったように聞こえたりして、自分の声がいつもと違うと感じることが多いです。
特にス・ツ・ズなど、息を強く吐きながら発音する音は、空気がマウスピースの縁や歯の隙間に当たることで、ノイズが混ざったり音がにごったりすることがあります。
また、上下の前歯の位置関係が変わると、歯と歯の間から漏れる空気量も変わるため、以前は問題なかった発音が急に難しく感じられることも珍しくありません。
唾液量の変化で発音しづらくなる
マウスピース矯正では、唾液量の変化で話しにくいと感じる方も多くいます。
唾液量が変化する理由は、装置が異物として認識されて唾液分泌が増えたり、口呼吸が増えて乾燥しやすくなったりと、口腔内の水分バランスが変化するためです。
唾液が多くなると、マウスピースの表面がぬるついて細かなコントロールが難しくなり、舌がすべったり、音が濁ったりしやすくなります。
一方で、乾燥してくると舌や唇の動きがスムーズに滑らず、摩擦が増えてカサカサした音になったり、口の開閉そのものが重たく感じられたりします。
こまめな水分補給や鼻呼吸、唾液を飲み込むタイミングを整えることで、発音しやすい状態を保ちやすくなり、滑舌改善につながりやすいです。
装着直後の違和感で口の動きが不自然になる
マウスピースをつけ始めたばかりの頃は、違和感が気になり、自然な会話のリズムを保ちにくくなることがあります。
特に装着直後は、舌の当たりや圧迫感、歯の締め付け感などの違和感が一度に押し寄せるため、口の動きそのものが小さくなりがちです。
その結果、口をしっかり開けずに話してしまい、声の通りが悪くなったり、モゴモゴとした話し方になったりすることがあります。
意識的に口を大きく開けて発音練習をしたり、鏡で口の動きをチェックしたりすると、自然な話し方を取り戻しやすくなることが多いです。
舌の正しい位置(舌位)が変わる
マウスピース矯正の滑舌に関わる大きな原因として、舌位の変化も見逃せません。
理想的な舌位は、舌先が上の前歯の少し後ろの歯ぐき付近に軽く触れ、舌全体が上あごにふんわりとくっついている状態とされています。
ただし、マウスピースを装着すると舌先を置く位置が少し前にずれたり、上下左右のスペース感覚が変わったりして、舌を収める場所が分からなくなることがあります。
その結果、舌が下の前歯に押しつけられるような状態になったり、どこかの歯に当たったりして、発音が不安定になることが多いです。
舌位の変化が気になる場合は、歯科医に相談して舌の位置や簡単なトレーニング方法を教えてもらうことで、正しい舌位に近づきやすくなります。
マウスピース矯正中の滑舌に慣れるための対処法

マウスピース矯正中の滑舌に慣れるには、正しく装着した状態で使い続け、発声や口内環境の工夫を取り入れることが重要です。
ここでは、早く滑舌に慣れるための対処法について詳しく解説します。
装着時間を守り継続して使用する
滑舌に慣れるには、マウスピースが入っている状態を日常の標準にすることが重要です。
歯科医から指示された装着時間(多くは1日20〜22時間前後)をできるだけ守り、食事と歯みがき以外は基本的につけたまま過ごすことが大切になります。
外している時間が長くなるほど、口の中はマウスピースのない状態に戻ろうとするため、再装着のたびに違和感を覚え、いつまでも慣れないという悪循環に陥りやすいです。
また、装着時間を守ることは歯の動きを計画通りに進めるためにも重要で、治療期間の延長やマウスピースのフィット不良を防ぐうえでもメリットがあります。
仕事や予定の都合で外さざるを得ない場面があっても、外したらできるだけ早く戻すというルールを決め、装着時間を継続して守る意識を持つことが重要です。
苦手な発音を声に出して重点的に練習する
マウスピース矯正の滑舌が気になる場合は、サ行やタ行など、苦手な発音だけを意識して集中的に練習する方法が効果的です。
例えば、サ行をゆっくり大きく口を動かしながら繰り返したり、サ行を含む短いフレーズや早口言葉を練習すると、舌とマウスピースの位置関係を体で覚えやすくなります。
同様に、発音しづらくなるタ行やラ行、ナ行なども一音ずつ丁寧に発声し、どの位置に舌を置くと出しやすいかを探るのがおすすめです。
最初はゆっくりとしたスピードから始め、徐々に普段の会話に近い速さに近づけていくと、日常の話し方にもスムーズに反映されやすくなります。
口の乾燥を防ぎ口内環境を整える
マウスピース矯正中の滑舌は口内環境でも左右されるため、こまめな水分補給で適度なうるおいを常に保つことが大切です。
装着中は口呼吸になりやすく、緊張やストレスで唾液のバランスが変わるため、口の中が乾燥して舌や唇の動きがぎこちなくなることがあります。
乾燥すると舌が上あごやマウスピースに張り付きやすく、唾液が極端に多い状態では、ぬるつきが増えて舌がすべるような感覚になりやすいです。
そのため、こまめな水分補給や鼻呼吸、室内の湿度を適切に保つなどの対策により、口内環境を整えることで滑舌の悪さを防ぐ効果が期待できます。
マウスピース矯正中の滑舌が改善しないときに考えられること

マウスピース矯正中の滑舌が一向に改善しない場合は、装置や使い方に原因が隠れている場合があります。ここでは、改善しないときに考えられることを詳しく解説します。
マウスピースの浮きや適合不良
矯正中の滑舌が改善しない場合、マウスピースの浮きや適合不良が疑われます。
マウスピースが奥まではまっていなかったり、一部の歯だけ浮いていたりすると、その段差や隙間が舌や唇の動きを妨げ、発音を乱す原因になります。
特に前歯部分が浮いていると、サ行やタ行などで空気の抜け方が不安定になり、息が漏れたり音がこもったりする違和感が続くことが多いです。
また、マウスピースがきつすぎたり、逆にゆるすぎたりする場合も、話すたびにわずかに動いてカタつくことで、舌の位置が安定せず滑舌に影響します。
マウスピースの浮きやフィット感に違和感があるときは、早めに歯科医院で確認してもらいましょう。
マウスピースの変形や破損
急に話しづらくなったと感じる場合は、マウスピースの変形や破損が考えられます。
マウスピースは丈夫に作られてはいますが、高温のお湯につけたり強い力でかみしめ続けたりすると、歯列に沿わない形になることがあります。
また、ひび割れや小さな欠けが生じると、舌や唇に引っかかりやすくなり特定の音を発音するときに痛みや違和感を伴うため、無意識に口の動きが小さくなることも考えられます。
見た目には大きな異常がなくても、以前とフィット感が違うと感じた場合は、現物を持参して歯科医院でしっかりチェックしてもらうことが重要です。
装着時間不足で口が慣れていない
マウスピース矯正中の滑舌に慣れない背景には、装着時間が足りずに口が十分慣れていないという問題が潜んでいることもあります。
一般的に装着時間は1日20〜22時間ですが、話しにくさが気になり人前で外したり、在宅時に長時間外してしまう方も少なくありません。
その結果、再装着のたびに舌や唇が違和感を覚え、いつまで経っても初期の滑舌の悪さから抜け出せないという状況になりがちです。
また、装着時間が不足すると、歯の移動が計画通り進まなくなり、マウスピースのフィット感が徐々に悪化していくこともあります。
早く滑舌を改善したいのであれば、外している時間を減らすことも重要な対策の一つです。
まとめ
マウスピース矯正中の滑舌の悪さは、多くの方が経験する一時的な変化であり、その期間や程度には個人差があります。
一般的には1〜2週間ほどで違和感が軽くなり、数週間〜1か月程度で日常会話に支障がなくなるケースが多いため、ずっとこのままではないと知っておくことが大切です。
滑舌に慣れるためには、装着時間を守って継続することに加え、苦手な発音を意識的に練習することや、口の乾燥を防いで口内環境を整えることが有効になります。
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