
歯が痛くて眠れないとお悩みではないでしょうか?
夜だけズキズキと歯が痛くなるのは、虫歯や歯髄炎などの炎症に加えて、夜間の血流や自律神経の変化で痛みを感じやすくなることが原因とされています。
この記事では、歯が痛くて眠れない原因、夜だけ歯が痛くなる理由、歯が痛くて眠れないときのNG行動や対処法、予防習慣について詳しく紹介します。
歯が痛くて眠れないときに考えられる主な原因

歯が痛くて眠れないとき、その背景にはさまざまな原因が考えられます。ここでは、主な原因について詳しく解説します。
虫歯の進行による神経の炎症
夜にズキズキと脈打つような痛みで眠れない場合、虫歯が神経まで達して歯髄炎を起こしている可能性が考えられます。
歯の内部には歯髄と呼ばれる神経と血管の束が通っており、虫歯菌が入り込むと強い炎症が起こり、軽い噛みしめや温度変化でも鋭い痛みを感じやすくなります。
横になると頭部への血流が増え、副交感神経が優位になることで炎症部位の圧が高まり、日中よりも痛みが強く出やすいのが特徴です。
この段階まで進行した虫歯は自然に良くなることはないため、我慢すれば耐えられるからと先送りにせず、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯の根の炎症や膿
噛むと響くような痛みや、重い痛みが続き眠れない場合は、歯の根の先に炎症や膿がたまる根尖性歯周炎が疑われます。
根尖性歯周炎は、過去に虫歯や外傷、根の治療を受けた歯の内部に細菌が残ってしまい、その感染が根の先まで広がることで起こります。
炎症が強くなると歯茎が腫れたり激痛が走り、横になったタイミングで血流が増えると一気に痛みが増すことがあります。
放置すると骨に炎症が広がることもあるため、早期の診断と根管治療で炎症の元を断つことが安眠への近道です。
親知らずの炎症や腫れ
奥の歯茎が腫れて口が開けにくい、飲み込むときに顎まで痛みが広がるなどの症状で眠れない場合は、親知らずの周囲に炎症が起こる智歯周囲炎が疑われます。
親知らずはスペースが足りず斜めや横向きに生えやすく、その周囲は歯ブラシが届きにくいため、汚れや細菌がたまりやすい構造です。
その結果、歯ぐきが赤く腫れ、噛むと痛い、ズキズキする、発熱を伴うなどの症状が出やすく、特に血流が増加する夜間は腫れや痛みが強まりやすくなります。
冷たいタオルで頬側から軽く冷やすことで応急処置は可能ですが、根本的には親知らずの状態をレントゲンで確認し、治療方針を歯科医院で決める必要があります。
知覚過敏による強いしみる痛み
冷たい空気や水が当たると痛い、キーンとしみるような鋭い痛みで眠れない場合は、知覚過敏が関係している可能性があります。
知覚過敏は、歯の表面のエナメル質がすり減ったり象牙質が露出することで、温度や接触の刺激が神経にダイレクトに伝わりやすくなる状態です。
夜間は歯ぎしりや食いしばりが強くなる人も多く、その力で歯や歯ぐきに負担がかかることで知覚過敏の痛みが悪化し、寝つけなくなるケースもみられます。
歯周病や噛み合わせのトラブルが関係していることもあるため、マウスピースで負担を減らすなど、歯科医院で原因に合わせたケアを受けることが大切です。
歯周病による歯茎の腫れや痛み
歯茎から血が出る、腫れてブヨブヨしている、歯が浮いたように感じて痛いなどの症状で眠れない場合は、歯周病の悪化が疑われます。
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起こる病気で、進行すると膿がたまったり、歯がグラグラしたりすることもあります。
夜は横になって血流が増える影響で腫れた部分の圧迫感が強まり、ズキズキとした痛みが増して寝つけないほどつらいと感じる方も少なくありません。
歯周病の痛みは市販薬だけでは根本的な改善はできないため、早期に歯科医院で検査とクリーニングを受けることが大切です。
歯の破折やヒビによる痛み
噛むたびに特定の箇所がピンポイントで痛いという症状で眠れない場合は、歯にヒビが入るクラックや、目に見えない小さな破片が起こっている可能性があります。
特に神経が残っている歯は、ヒビから細菌や刺激が内部に伝わることで痛みが継続し、夜間の静かな環境では気になって眠れなくなることも考えられます。
破折の位置や深さによっては、神経の処置や抜歯が必要になるケースもあるため、早めに歯科医院を受診し適切な治療計画を立てることが重要です。
歯以外が原因の痛み
歯が痛いように感じても、実際には歯そのものに問題がない非歯原性歯痛が原因で眠れない夜を過ごしているケースも多いです。
例えば、副鼻腔炎による頬や奥歯付近の鈍い痛み、顎関節症や筋肉の緊張、神経痛、心疾患などが顔面や顎周囲に放散し、歯が痛いと認識されることがあります。
これらの症状が原因の場合、姿勢やストレス、体調の変化に伴って夜間に強く痛みが出ることがあり、眠れないほどつらくなることも考えられます。
まずは歯科医院で歯や歯ぐきの病変がないかを確かめたうえで、原因が歯以外と考えられる場合は、適切な専門家に相談することが大切です。
夜だけ歯が痛くなる理由は?

昼は平気なのに夜だけ歯が痛くなるという方は少なくありません。実は、夜だけ歯が痛むのにはいくつかの理由があります。
- 横になることで頭部の血流が増え、炎症部位の圧が高まり痛みを強く感じる
- 夜は副交感神経が優位になって血管が拡張し、神経が圧迫されやすくなる
- 静かな環境で日中より痛みに意識が向きやすく、痛みが増したと感じやすい
- 就寝前の飲酒や長風呂で血流が良くなり、炎症が強く出やすい
- 夜間の歯ぎしりや食いしばりで負担がかかり、痛みが誘発されやすい
夜は眠るときに横になるため、頭の位置が心臓より低くなり、歯や歯ぐきの血流が増えることで痛みを強く感じやすくなります。
また、夜は静かな環境で痛みに神経が向きやすく、就寝前の飲酒や長風呂で体が温まることで血管が広がることも、痛みを感じやすくなる理由です。
夜の痛みの仕組みを知っておくことで、その場しのぎで我慢するのではなく、早めに歯科医院で相談しようという判断がしやすくなります。
歯が痛くて眠れないときのNG行動

歯が痛くて眠れないときは、自己流の対処法が痛みを悪化させてしまうことがあります。ここでは、主なNG行動について詳しく解説します。
痛い部分に刺激を与える
歯が痛くて眠れないときは、物理的な刺激や圧力はできるだけ避けてください。
歯がズキズキすると、どこが痛いか確かめたいという気持ちから、痛む歯を舌や指で触ったり、硬いものをあえて噛んで様子を見る方がいます。
しかし、痛みが出ている歯はすでに神経や歯ぐきが炎症を起こしている可能性があり、物理的な刺激や圧力を加えるほど炎症が悪化しやすくなります。
また、痛い部分だけ強くブラッシングしたり、アルコール度数の高いうがい薬で何度も強いうがいをするのも、患部を余計に刺激してしまうNG行動です。
痛みを感じるときほど触らず、優しく歯を清掃する程度にとどめましょう。
血流が良くなる行為
歯が痛くて眠れないときは、血流が良くなる行為は避けるのがおすすめです。
例えば、就寝前の長風呂やサウナなどは体全体の血流を高め、炎症部位にも多くの血液が流れ込むため、痛みを増幅させる可能性があります。
また、アルコールを飲む行為も血管拡張作用により患部周囲の血流が増えるうえ、鎮痛薬と併用すると副作用のリスクも高まるため注意が必要です。
痛みを少しでも抑えたい場合は、温めるよりも冷やすことを意識しましょう。
痛みを放置して受診を先延ばしにする
歯の痛みを我慢して受診を先延ばしにするのは大きな間違いです。
歯の痛みは自然に元通りになることがほぼない状態で起こっているため、朝になって痛みがおさまっていたとしても根本的な解決には至っていません。
原因そのものは口の中に残っており、時間が経つほど炎症が広がり、次に痛みが出たときにはより重たい症状に陥るリスクが高まります。
眠れないほど痛んだという事実は明確な受診のサインになるため、できるだけ早いタイミングで歯科医院を予約し、原因の特定と根本治療につなげることが大切です。
歯が痛くて眠れないときの応急処置

歯が痛くて眠れないときは、原因を根本的に治す歯科受診が必須ですが、それまでのつなぎとして応急処置は役立ちます。
ここでは、一時的に痛みを和らげる対処法を詳しく解説します。
患部を冷やして炎症や痛みを抑える
夜中に歯が痛くて眠れないときは、患部を冷やす方法がおすすめです。
患部を冷やすことで血管が収縮し、炎症部位の血流と内圧が一時的に下がるため、ズキズキした痛みが和らぐ可能性があります。
氷や保冷剤をタオルやハンカチで包み、10分程度痛みのある側の頬の外側から当て、少し間をあけてまた冷やすというサイクルを繰り返すのが望ましいです。
ただし、氷を直接口に含んだり患部に長時間当て続けると、知覚過敏を強めたり血流が急激に変化して痛みが増すおそれがあるため注意しましょう。
市販の鎮痛薬を正しく服用する
市販の鎮痛薬を正しく服用することで、歯の痛みを一時的に抑えやすくなります。
一般的には、ロキソプロフェンやイブプロフェンなどが用いられ、眠りたい時間より少し早めに服用しておくと、夜間の痛みを減らす効果が期待できます。
ただし、鎮痛薬はあくまで痛みの感覚を抑えるだけであり、根本的な原因そのものを治すものではないため、歯科受診は先延ばしにしてはいけません。
寝る姿勢を工夫する
歯が痛いときは、寝る姿勢を少し変えるだけでも痛みの感じ方が変わることがあります。
例えば、枕を高めにして上半身をやや起こした状態で寝ると、歯や歯ぐきへの血流がある程度抑えられ、痛みが緩和しやすいとされています。
また、痛い側を下にして横向きに寝ると血流や圧力が増して痛みが出やすいため、痛みのある側を上にする、あるいは仰向けで安定した姿勢を保つとよいでしょう。
口の中を清潔にして刺激を減らす
口の中が不衛生な状態だと細菌が増え、炎症や腫れが悪化してさらに痛みが増す原因になるため、眠れないほど歯が痛いときこそ歯磨きが欠かせません。
痛い部分をゴシゴシこすらないよう注意しながら、柔らかめの歯ブラシや歯間ブラシ、フロスを使って、可能な範囲でやさしく汚れを落とすことが大切です。
あわせて、食べかすや細菌を洗い流すと炎症部位への刺激が減り、においやネバつきも軽減されるため、口の中の不快感からくるストレスも和らぎやすくなります。
ただし、アルコール濃度の強いマウスウォッシュを何度も使う、刺激の強いミント系製品で洗い流すなどは、しみや痛みを誘発することがあるため注意が必要です。
歯が痛くて眠れない状態を防ぐ予防習慣

歯が痛くて眠れない状態は、日頃のケアで大部分を防ぐことが可能です。ここでは、正しい予防習慣について詳しく解説します。
毎日の正しい歯磨きとデンタルフロスの習慣化
夜中に歯がズキズキして眠れない状態を防ぐには、毎日の正しい歯磨きとデンタルフロスを継続して行うことが大切です。
歯の表面だけを力任せに磨いていると、歯と歯の間や歯ぐきの境目にプラークが残り、そこから虫歯や歯周病が進行して、神経や歯ぐきが強い炎症を起こしやすくなります。
そこで重要になるのが、毛先を歯と歯ぐきの境目に当てて小刻みに動かすブラッシングと、歯ブラシでは届かない隙間をデンタルフロスや歯間ブラシで補う習慣です。
特に就寝前は、寝ているあいだ唾液量が減って自浄作用が弱まるため、毎日の丁寧なセルフケアは欠かせません。
定期検診とクリーニングで虫歯の早期発見・早期治療
歯科医院での定期検診とクリーニングを習慣化することで、虫歯を早期発見でき、眠れなくなるほど痛くなる前に治療できます。
定期検診では、自分では気づけない小さな虫歯や歯ぐきの炎症を早く発見できるため、簡単な治療で済み、強い痛みを経験するリスクを大きく減らせます。
また、定期的なクリーニングで徹底的に歯石やバイオフィルムを除去することで、夜間の痛みの引き金になりやすい歯周病の進行も抑えやすくなります。
痛くなってから歯医者に行くのではなく、痛くならないように歯医者に通うという発想に切り替え、定期検診とクリーニングを習慣化しましょう。
まとめ
夜になると歯が痛くて眠れない状態は、とてもつらく不安になりますが、多くは虫歯や歯髄炎、歯周病、親知らずの炎症など、明確な原因が隠れています。
急に眠れないほど痛くなった場合は一時的な応急処置で痛みを和らげ、根本的な原因を解決するために早めに歯科医院を受診しましょう。
歯が痛くて眠れない夜が続いている方は、『下高井戸パール歯科クリニック・世田谷』にご相談ください。
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