入れ歯をしている時の見た目ってどうなの?審美性に優れた素材を紹介

入れ歯 見た目

「入れ歯をするようになって前と同じ表情でなくなった」、このような悩みを抱えている方は非常に多いです。

口元を中心に、表情などの見た目が変わることを心配して入れ歯の使用を避けている人もいることでしょう。

この記事では、装着したとしても自然で美しい見た目を維持できる審美性に優れた入れ歯をご紹介します。

加えて、入れ歯の使用を始めてからの美しい口元を維持するためのポイントについてもまとめています。

見た目の問題から入れ歯治療に踏み出すことができずにいる方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。

保険適用の入れ歯は見た目が悪い?

入れ歯 見た目

歯科治療では保険適用となるケースと、自費治療となるケースがありますが、入れ歯に対しても同様です。

保険適用となる入れ歯は、数千円から2万円ほどの費用で製作することができます。

費用が抑えられる点がメリットですが、アクリルレジンと呼ばれるプラスチックの1種が素材となっているために、破損しやすいというデメリットがあります。

そのため、レジンで製作された入れ歯は床部分(歯肉に触れる部分)が厚く作られており、破損を防げる反面違和感が生じることも。

また、入れ歯の厚みは、顔つきや表情に現れる場合もあり、顔と口元の見た目のバランスが崩れることがあります。

保険適用となる入れ歯は、口に運んだ食べ物の温度が伝わりにくい、唾液や飲料水の汚れが付きやすい(着色しやすい)といったデメリットもあります。

見た目が美しい審美性に優れた入れ歯6選

入れ歯 見た目

アクリルレジンで作られた、保険適用となる入れ歯で審美性を担保することは難しいですが、入れ歯で自然な口元を再現できないわけではありません。

自費治療で製作する入れ歯の場合、良質な素材を用いて製作するため、自然で美しい見た目にすることができます。

ここでは、自費治療で製作可能な、見た目に美しい入れ歯を6つ紹介します。

ノンクラスプデンチャー

やわらかいプラスチック素材で作られる入れ歯がノンクラスプデンチャーです。

保険適用となる部分入れ歯には、入れ歯を残存歯に固定するためのクラスプと呼ばれる金属製のバネが付随しています。

金属であるため、笑った時などに歯肉との違いが分かりやすく、入れ歯を装着していることがバレてしまうことも。

一方、ノンクラスプデンチャーは、クラスプを用いず、歯茎と同系色のプラスチックを歯に引っかけて入れ歯を維持するため、固定する部分が歯茎と馴染みやすいです。

そのため、入れ歯が目立つこともなく、周囲から気付かれにくいことや、保険適用となるアクリルレジンとは異なるプラスチック素材で製作されており、割れにくいことがメリットとして挙げられます。

金属床

歯肉に触れる部分に金属を用いたものが金属床入れ歯です。

アクリルレジンで製作される入れ歯と比較して、頑丈な金属素材が用いられるため、入れ歯に厚みがでないことが特徴として挙げられます。

そのため、口に運んだ食べ物の温度を感じやすく、食事も十分に楽しめるでしょう。

用いられる金属には、チタンやコバルトクロム、プラチナ合金があります。それぞれの金属素材の特徴は以下の通りです。

  • チタン:歯茎に馴染みやすく、軽くて丈夫
  • コバルトクロム:強度に優れている
  • プラチナ合金:硬さと柔らかさの両方を備え、加工を施しやすく、粘膜に馴染みやすい

薄くても一定の強度を保てるため、金属床の入れ歯は形を自由に設計しやすい特徴があり、部分入れ歯を固定するためのクラスプを目立たなく仕上げることも可能です。

シリコンデンチャー

歯肉と接触する歯茎の土台部分にシリコンを用いた入れ歯がシリコンデンチャーです。

シリコンは柔軟性に優れているため、ギュッと力強く噛んだ場合でも痛みを感じにくく、さまざまな食べ物をしっかりと噛めます。

また、やわらかい素材であるため、粘膜との密着力にも優れており、外れてしまうなどのトラブルも起こりにくいでしょう。

加えて、シリコンを加工することで歯茎と同じ色味に調整できるため、見た目にも入れ歯を装着していることが分かりにくい点も利点です。

コーヌスクローネ

残存歯を削り、その上に金属製の被せ物を取り付け、これを土台として入れ歯をはめ込むように用いるのがコーヌスクローネです。

土台部分の金属製の被せ物と入れ歯には、摩擦力が働くため、密着力があり、安定感に優れています。

そして、コーヌスクローネには、一般的な入れ歯と比べて、歯茎を覆う床部分がほとんどないため、入れ歯を装着していることが目立つことがありません。

磁性アタッチメント

残存歯の歯根部分に磁石に反応する金属を装着し、入れ歯に埋め込まれた磁石との磁力によって、入れ歯を固定するものが磁性アタッチメントです。

磁力を利用することで装着中の安定感に優れ、入れ歯がずれにくい特徴があります。

入れ歯の固定は磁石が基本となるため、残存歯に引っかけるクラスプが必要なく、審美性にも優れています。

インプラントデンチャー

インプラントを埋め込み、インプラントを土台として入れ歯を被せる方法がインプラントデンチャーです。

インプラントを挿入するという外科的治療の工程が必要となりますが、入れ歯の中にインプラントにしっかりとハマる部品が取り付けられているため、安定感に優れています。

残存歯がわずかしかない場合であっても適用可能な治療方法であり、入れ歯製作にあたって金属部分が表に現れることがないため、見た目にも自然な口元を手にすることができます。

見た目に自然な入れ歯のお手入れ方法と取り扱い方

入れ歯 見た目

入れ歯を使いながら、見た目にも自然で美しい口元を維持するためには、審美性に優れた入れ歯を使えばすべて解決というわけではありません。

入れ歯や口腔ケアを合わせて実施することで、口元の美しさは格段に向上します。

ここでは、入れ歯や本来の歯、口元や表情を美しく維持するための、入れ歯のお手入れ方法と取り扱い方について解説します。

満足できるまで調整する

先に紹介した入れ歯の中には、フィット感や安定感といった面で優れているものもありますが、どのような入れ歯でも、装着中の痛みを感じずに使い始められることはほとんどありません。

入れ歯が歯茎や粘膜に馴染んで、自分の本来の歯と同じように使いこなせるようになるには、装着時の感触を確かめながらの微調整が必要となります。

口の中で馴染みやすいように入れ歯を調整することは、より自然な見た目の口元を手にする近道となります。

入れ歯を初めて使う場合には、細かなものであっても、装着中の違和感を歯科医師に相談すると良いでしょう。

また、入れ歯を継続的に使い続けることで経年劣化が起こり、調整が必要となる場合もあります。

装着中に違和感を覚えるようであれば、入れ歯の作り直しなども検討するようにしましょう。

口腔内ケアや残存歯のメンテナンスを徹底する

入れ歯の見た目が良くとも、その入れ歯を支えている歯や歯肉が汚れていては口元の美しさを手にすることはできません。

また、一部の入れ歯や部分入れ歯などは、残存歯を土台として入れ歯を固定します。

そのため、虫歯や歯周病を原因として残存歯さえも維持できない状態となると、新たな入れ歯を作らなければいけない事態に陥ってしまいます。

毎食後のブラッシングを徹底することが口腔内ケアの基本。

磨き残しが気になる部分がある場合は、タフトブラシやデンタルフロス、液体歯磨きなどを活用するようにしましょう。

歯科医院で正しいブラッシングのレクチャーを受けるのも効果的です。

毎日の入れ歯のケアを徹底する

口腔内のケアはもちろん、使用する入れ歯の日々のケアも徹底するようにしましょう。

毎食後には入れ歯を水またはぬるま湯ですすぎながらブラッシングします。

入れ歯は繊細なものですから、ブラッシングの際には毛先がやわらかいブラシで、力を入れずに磨くのがおすすめ。

また、就寝時など入れ歯を長時間外せるタイミングでは、入れ歯洗浄剤を溶かした水やぬるま湯に浸け置きするようにしましょう。

ブラッシングでは取り除けなかった細かな汚れや菌を浮き上がらせることが期待できます。

定期的に歯科医院で検診を受ける

毎日の口腔内ケアや入れ歯のメンテナンスを実施しても、ご自身では取り除けない汚れが生まれてしまうものです。

それらをきちんと取り除くために、定期的に歯科医院のもとで検診を受けるようにしましょう。

歯のクリーニングや入れ歯の調整が基本となりますが、定期検診を受けることで、本来の歯や入れ歯の寿命を引き延ばすことが期待できます。

虫歯や歯周病リスクのある行動を減らす

口腔内ケアや入れ歯のメンテナンスを徹底したとしても、虫歯や歯周病につながる行動をしていたら、ケアの効果は半減してしまいます。

毎日の生活習慣を振り返ってみて、虫歯や歯周病リスクを高めている以下のような行動がある場合には改善を図っていくようにしましょう。

  • 間食を頻繁にしている
  • 甘味料を含む飲食物を頻繁に食べている
  • 炭酸飲料を頻繁に摂取する
  • 深酒をすることが多い
  • 睡眠中に口を開けている、口呼吸をしている
  • 歯ぎしりする癖がある
  • 過度に喫煙している
  • ストレスの大きい環境下で過ごす時間が多い

虫歯・歯周病リスクを高める行動をうっかりしてしまっていないかチェックしてみてください。

まとめ

この記事では、審美性に優れた入れ歯と、入れ歯使用後の美しい口元を維持するためのポイントについて解説しました。

自費治療にはなってしまいますが、患者さんの症状を踏まえながら、同時に美しい見た目を手にする入れ歯が数多く存在します。入れ歯治療をぜひ前向きに検討してみてもらえると幸いです。

下高井戸パール歯科クリニック・世田谷」では、レジン床、コバルトクロム床、チタン床の部分入れ歯、総入れ歯による治療を提案可能です。この他、マグネット義歯も治療方法として選択できます。

患者さんの悩みに寄り添った治療内容の提案に力を注いでいますので、まずは手軽にカウンセリングへいらしてみてください。