虫歯の治し方は?自力で自然治癒を促す4つのポイントを解説

虫歯 治し方

虫歯は一度できると自然治癒しないと考えられがちですが、軽度の虫歯であれば適切なケアを心掛けることで自然に治る可能性があります。

また虫歯の進行段階には様々なレベルがあり、それぞれに適した治療法が存在します。虫歯の進行段階に合わせて、適切な治療を選択することが重要です。

この記事では、虫歯の治療法と自然治癒するための方法について詳しく解説します。虫歯の治し方が知りたい方は、ぜひ今回紹介する内容を実践してみてください。

虫歯は軽度の虫歯なら自然治癒可能

虫歯 治し方

虫歯と聞くと、必ずしも歯医者での治療が必要というイメージを持つかもしれませんが、軽度の虫歯であれば自宅でのケアによって自然治癒する可能性があります

特に歯の表面が黒ずんでいない、冷たいものがしみないという段階の虫歯であれば、自然治癒できるかもしれません。

この点で自分の虫歯が当てはまるかを確認し、正しいケアによって虫歯の進行を食い止め、健康な歯を保つための方法を見ていきましょう。

ケア方法としては、まずは初期虫歯を見つけること、主に唾液の分泌を促進することと、歯垢をきちんと除去することがあげられます。

歯科検診で初期虫歯を見つける

自然治癒が期待できるのは、ごく初期の段階であるC0の場合のみです。

これよりも進行した場合は歯科医院での治療が必要となるため、まずはセルフケアによる自然治癒が期待できる虫歯かどうか、歯科医院を受診して見てもらいましょう。

虫歯を治すためには、定期的な歯科検診で初期の虫歯を見つけ出し、適切なケアを行うことが重要です。

歯医者では初期段階の虫歯に対してフッ化物歯面塗布などの予防処置を行うことがあり、自然治癒を促進するために有効です。

歯垢をきちんと除去する

虫歯の自然治癒には、歯垢の除去も不可欠です。

歯垢の中には虫歯の原因となる細菌が多く存在しており、これを放置すると虫歯の進行を早める恐れがあります。

歯と歯の間はブラッシングだけでは届きにくい場所であるため、デンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう

これらを使って食後に歯垢をきちんと取り除くことで、虫歯を予防し、すでに発生している虫歯の悪化を防ぐことにもなります。

定期的なケアによる歯垢の除去は、健康な歯を維持するためにも欠かせない習慣といえるでしょう。

唾液の分泌を増やす

唾液には抗菌作用や自浄作用、そして歯の再石灰化を助ける役割があるため、虫歯の自然治癒を目指す上で唾液の分泌を増やすことは非常に重要です。

唾液の分泌を促す方法としては、以下のような対策が効果的です。

  • よく噛んで食べる
  • 鼻呼吸を意識する
  • こまめに水分を摂取する
  • 舌を動かす(ベロ回し体操など)
  • 唾液腺のマッサージ

また、アルコールは唾液の分泌量を減少させます。お酒を飲む習慣のある人は、アルコールを控える、量を減らすなどの対策をするといいでしょう。

虫歯の自然治癒を促す4つのポイント

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虫歯を自然治癒するためには、日頃のケアが重要です。ここでは効果的な4つのポイントを紹介します。これらの方法を実践し、虫歯の予防と治療に役立てましょう。

歯磨きとクリーニングをしっかり行う

歯磨きと定期的なクリーニングは、虫歯の自然治癒を促す基本です。

毎日歯磨きをしっかりすることで、食後の口の中に残った食べかすを除去し、細菌の繁殖を防ぐことができます。

さらに歯医者での定期検診とクリーニングは、日常のブラッシングでは落とし切れない歯垢や歯石を除去し、虫歯の進行を防ぐことにつながります。

1mgの歯垢には1億個の細菌が含まれるとも言われるため、この段階での対応がいかに重要かが分かるでしょう。

定期検診を受けることで初期段階で虫歯を発見し、進行を予防することができます。

フッ素入りの歯磨き粉で歯磨きする

フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、虫歯の自然治癒をサポートできます。

フッ素には、歯の表面を強化し、酸による溶解を防ぐ作用があります。

またさらに、フッ素が歯垢中に取り込まれることで、歯を溶かす酸の生成を抑制する効果もあります。

自宅でのケアとしてフッ素入りの歯磨き粉を使用するのは、手軽で効果的な虫歯予防策といえるでしょう。

キシリトールガムやリカルデントガムを噛む

キシリトールガムやリカルデントガムを噛む行為も、虫歯予防に有効です。

キシリトールには虫歯菌の成長や繁殖を抑える効果があり、さらにガムを噛むことで唾液の分泌も促されるため虫歯の自然治癒を助けてくれます。

リカルデントには歯の再石灰化を促し、歯の酸に対する抵抗力を高める働きがあり、こちらもおすすめです。

食後や食間(食後2~3時間のこと)にこれらのガムを噛むようにするといいでしょう。

歯磨き後に重曹水でうがいする

歯磨き後の重曹水うがいも、虫歯予防に役立ちます。重曹は弱アルカリ性を持ち、歯を溶かす酸を中和する働きがあるのです。

日常の歯磨きに加えて、口内環境を健やかに保つための手段として有効といえます。

ただし、重曹の使用は適度にすることが重要です。

重曹の量が多いと歯の表面に損傷を与える可能性があるため、1%程度の濃度で回数を抑えて行うといいでしょう。

虫歯の治し方は?進行段階によって治療法が異なる

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全ての虫歯が同じ方法で治療できるわけではありません。虫歯の進行具合には様々な段階があり、その段階に応じて適切な治療法が変わってきます。

  • C0:歯の表面にフッ素を塗布する
  • C1:コンポジットレジン修復による治療
  • C2:コンポジットレジン修復または金属を用いた修復による治療
  • C3:根管治療が必要になる場合がある
  • C4:抜歯もしくは根管治療のいずれか

初期から最終段階まで、それぞれのケースごとの治療法を詳しく見ていきましょう。

C0:歯の表面にフッ素を塗布する

初期段階の虫歯、C0は目に見える明確な変化が少なく、自覚症状もほとんどありません。

この段階では、自分では虫歯と気づかず、定期検診で歯科医師に発見されることが多いです。

C0の虫歯は再石灰化により自然治癒出来る可能性があり、自然治癒を促すために、フッ素塗布などを行います。

フッ素は歯の表面を強化し、虫歯の進行を防ぐ効果が期待できます。

ただし、フッ素を塗ればすぐに虫歯が治るわけではありません。セルフケアなども行いつつ、定期検診によって経過観察を行って自然治癒を見守っていくことが大切です。

C1:コンポジットレジン修復による治療

C1段階では、歯のエナメル質が蝕まれ始め、小さな穴が開くこともあります。

自覚症状が少なく、見た目にもわかりにくいため発見が難しいですが、早期発見であれば、コンポジットレジンを用いた修復が可能です。

コンポジットレジン修復とは、損傷を受けた部分を削り、プラスチック製の詰め物で補う治療方法です。

この方法で歯の形状を回復し、さらなる損傷を防ぎます。

C2:コンポジットレジン修復または金属を用いた修復による治療

虫歯がC2段階に進むと、痛みが生じ、食べ物が歯に詰まるなどの自覚症状が出始めます。

この段階ではコンポジットレジン修復のほかに、メタルインレーやメタルクラウンを使用した修復が治療方法として選ばれるケースが多いです。

どちらの治療法も、被害を受けた歯の部分を取り除き、詰め物やかぶせ物で補う手段です。

C3:根管治療が必要になる場合がある

C3段階になると、虫歯は象牙質を超えて歯髄(歯の神経)まで到達します。

ここまで進行すると、激しい痛みや歯の大きな損傷を伴うケースが多いです。

治療としては、歯の神経を取る根管治療が行われることがあります

炎症を起こした歯髄を除去し、その空間を消毒、充填し、最後に歯を補強するためのかぶせ物で覆います。この処置により、歯を抜くことなく虫歯治療を行えます。

C4:抜歯もしくは根管治療のいずれか

C4は虫歯が最終段階に達した状態で、歯の大部分が崩壊し、治療の選択肢が限られます。

ここでは、歯を保存するための根管治療もしくは抜歯が主な治療法となります。

抜歯が必要な場合、失われた歯の機能を取り戻すためには入れ歯やブリッジ、インプラントなどを検討する必要があります。

初期虫歯が自然治癒する期間は個人差がある

虫歯 治し方

初期虫歯が自然治癒する期間には個人差があります。

虫歯の治癒能力は、口内環境や唾液の質、日々の食生活、歯磨きの習慣などによって左右されるためです。

糖分の多い食事を好む人や口内ケアが十分でない人は、虫歯が進行しやすく、自然治癒の期間が長くなったり、治癒どころか悪化してしまうこともあります。

また強い唾液が虫歯の原因菌を洗い流し、歯を再石灰化することで修復を助けるため、唾液の質も重要な役割を果たします。

初期虫歯の自然治癒を目指すのであれば、丁寧な歯やお口のケアと合わせて、食生活や生活習慣の改善を行うことが大切です。

まとめ

虫歯の自然治癒や適切な治療法についてご紹介しました。

軽度の虫歯であれば、唾液の分泌を促したり歯垢の除去を心がけたりすることで、自然治癒できる可能性があります。

自然治癒を促すためには、日々の歯磨きとクリーニング、フッ素入りの歯磨き粉の使用、キシリトールガムや重曹水うがいなどが有効です。

初期虫歯が自然治癒する期間には個人差がありますが、丁寧なセルフケアと定期的な定期検診を受け、自然治癒をサポートすることが大切です。

ただし、自然治癒が期待できるのはごく初期段階のC0のみであり、これよりも進行した虫歯は自然に治ることはありません。虫歯は放置せず、早期治療を受けるようにしましょう。

下高井戸パール歯科クリニックでは、できる限り痛み・削る量を抑えつつ、虫歯の再発を防ぐ治療を行っています。虫歯でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。